あなたは「新しいビジネスを起業するために必要な知識、能力、経験が、自分に備わっていると思いますか」という質問にどう答えるだろう。
日本の現状は統計的に
- 「できる」と考えて起業に挑戦する人も関わる人も非常に少ない。
- 起業活動に十分な資金援助を得にくい。
- それでも頑張ってなんとか起業しても誰も尊敬してくれない。
このように見えるという。
改めて見ると「やってみよう!」というポジティブなイメージとは正反対を行っている。
米国では5割以上、先進7カ国の平均でも4割近くが、「起業能力あり」と答えているのに対し、日本ではわずか1割にとどまっているという。
欧米は自己主張が高く、日本人は謙虚であるという意見を取り入れたとしても、この差はあまりにも大きい。
実際に起業活動に関わっている人が成人人口に占める割合についても、米国では1割前後であるのに対し、日本では僅か2%台と大きく差が開いている。
今後3年以内に企業を検討している人の割合においては、調査国中ダントツ最下位であり、「謙虚」なところは回答だけではなく行動自体にも表れているようだ。
どんな起業にもリスクが伴うものだが、これだけ差が開いてしまうのは、ベンチャーに対する支援やサポート(ベンチャーキャピタル含む)への積極性に違いがあると言われている。
サポートする方も、こうも謙虚すぎると手を出しにくいのではないだろうか。
ベンチャー企業1社あたりへの平均投資金額は、米国が1社あたり約9億円とトップで、ヨーロッパの主要国の平均値でも約3億円であるのに対し、日本は僅か約6000万円と桁違いの差があるという。
充分な資金サポートがなければ、たとえ可能性を秘めたベンチャーでも大きく育つ環境になく、殆どの起業家が姿を消していくのも無理もないと言えるが、自身ややる気、前向きなイメージが語られない個人に投資がされるとは思えない。
一般的に、10社の新規ベンチャー中、7社は設立後5年以内に消滅し、2社はなんとか生き残るだけ、成功できるのは1社しかないと言われている。つまり一種の確率のゲームだけに沢山の挑戦者が必要であるが、最初に「できない」と考えたら何も始まらない。
日本のネットバブル崩壊から、周りで起こるネガティブな状況に対して冷静な判断をしているのかもしれないが、ちょっと消極的に捉えすぎてはいないだろうか。
「歴史は回る」ではないが、日本には設立200年を超える企業がなんと3000社以上あるそうで、まるで仙人のような企業が沢山ある国だそうだ。
同じ条件で世界を捜すと、米国にはわずか14社しかなく、英国でさえ200社程度で、こんなに沢山の長寿企業がある国は世界にも例がない「長寿企業日本」において、新しい若手企業が少なくバランスが悪い状況だという。
野球チームにたとえた話は非常に興味深い。
まずは1人ひとりが「できない」といったネガティブから、「できる」といったポジティブへ考え方を変えていくところから始めようという意見には非常に賛同する。
単純に「できる」と言ってから考えることは僕にはできないが、どうしたら「できる」のか、「できる」ために何から始めるか、といった行動を心掛けるようにしている今日この頃。
Leave a comment