昨年末以降、携帯キャリア各社は未成年者が有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングについて独自の規制を表明していますが、総務省では4月を目処にフィルタリングのあり方について検討会の中間報告をとりまとめることに決めました。
その報告書では、有害情報サイトだけ遮断する「ブラックリスト」方式の適用を促す内容になると予想されています。
携帯サイトのフィルタリングをめぐっては、有害サイトに絡む青少年の非行や犯罪被害の続発を受け、増田寛也総務相が昨年12月、18歳未満の利用者は原則加入とするよう求めたことをきっかけとして、各キャリアが対応策を公表した。
この各キャリアから公表されたフィルタリングサービスが健全なサイトについてもシャットアウトしてしまう可能性のある"過剰規制"だとして、規制を求めた当事者である総務省が待ったをかけようとしているという。
フィルタリングサービスにおいてNTTドコモなどは、自社が認定する「公式サイト」だけ閲覧可能とし、他の「一般サイト」にはアクセスさせない方式を勧めている。
しかし、これでは健全な一般サイトまで利用できなくなる恐れがあり、携帯電話会社のサイト選別が市場をゆがめるとの批判が出ているためとのこと。
フィルタリングの方法は主にの2方式。
(1)携帯電話会社の公式サイトから、有害の恐れのあるサイトを排除し、残ったサイトの閲覧を許可する「ホワイトリスト」
(2)一般サイトを含め、有害情報サイトだけ遮断する「ブラックリスト」
ドコモとKDDI(au)は原則ホワイトリストを適用し、希望者にはブラックリスト方式を提供する方針で進んでおり、ソフトバンクと、PHSのウィルコムはブラックリスト方式を標準適用する方向で進んでいる。
総務省が問題視しているのはホワイトリスト方式。
一般サイトにまったくアクセスできなくなり、利用激減が予想されることから、一般サイトとして携帯のネット利用を牽引してきた競売サイトやネット商店街、若者の利用が急拡大しているゲーム交流や携帯小説などへの接続が規制されてしまう点が問題として問題が浮上したとのこと。
総務省ではこうした意見を考慮し、4月を目処にフィルタリングの在り方について検討会の中間報告をまとめ、原則としてブラックリスト方式を適用するよう促していくとのこと。
個人的には、フルブラウザ化の流れにおいて、サイト利用者から見て規制の壁がどのように影響し、利用者のスタイルが変化していくのか、この辺りが気になる点でもあります。
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