RSSマーケティング

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Windows Vistaの登場により、ガジェットや検索機能のインターネット環境とのリンクにより、RSSで、欲しい情報や興味のある情報を登録しておくだけで、情報が提供されてくるといったCGMの要素が高まることが予測されます。

コンテンツにとってサイトへのリピート効果やユーザとのコミュニケーションは重要なマーケティング要素ということは既知の事と思います。
CRMコンテンツにおいては、リピータ効果を高めるために、個人情報の管理による顧客属性情報が重要なマーケティングデータとして存在しており、メールマガジンなどのマス媒体を利用し効果を高めるために、如何に顧客の情報を得るかといったテーマが重要な要素であり、情報管理、データ管理、管理する箱、媒体費用とTCOとして莫大な費用を投じていました。

しかし、RSSの登場により、個人情報の管理負担やリスクを抱えずに見込み顧客層を捉え、ロイヤルカスタマに成長させていくことが可能となり、Web 2.0時代の対顧客コミュニケーションメディアとして、世界的に注目されています。

顧客情報取得レベルにおけるコンテンツとユーザとのコミュニケーション

rss.jpg

RSS導入のポイント

コンテンツにRSSを導入する際にまず考えなければならないのは、コンテンツの目的、コンセプトに合った見込みユーザ、来訪ビジタを如何にロイヤリティの高いビジタに引き上げるかということになります。

最も簡単な導入方法は、コンテンツ分野別にRSSアイコンをサイトに掲載し、ユーザが使用しているRSSリーダにユーザ自身で登録をしてもらう方法になります。この他に特定のRSSリーダを推奨して、サイトからダウンロードしてもらう方法があります。

RSSリーダ推奨時の注意点

RSSリーダを推奨するには、幾分戦略的な意味合いを含めて考えなければならない点があります。
ターゲットとしているユーザが技術に明るいわけではなく、より広い顧客層を取り込みたい、コンテンツの特性上、PCイリテラシー層をターゲットとしている場合、RSSがプリセットされているRSSリーダーをコンテンツ上でダウンロードすることが可能な状態を作った方が良いでしょう。
例として、米ロサンゼルスタイムスや英ガーディアンなどが実施しています。

RSS導入のコンセプトを考えましょう

RSSを導入にあたり、リーダに登録させることが出来ても、配信する情報が無くては意味がありません。
いつまでたってもリーダに情報が来ない状態では、ユーザの興味を高めるどころか、ユーザに忘れ去られてしまいます。

よって、コンテンツの目的、コンセプトに合っていて、継続して読んでもらえるような情報は何か。
というRSSのコンセプトが重要なポイントとなります。
ユーザにとってRSSはオプトイン/オプトアウト(欲しい情報を得て、必要でない情報は排除する)が容易なだけに、一度獲得したユーザに継続して楽しんでもらうための工夫が重要です。
ユーザの立場から、ユーザの属性に対して更新されたらいち早く知りたい情報は何であるのかを把握し、コンセプトを考えます。

RSSで得ることが出来るマーケティングデータの注意点

RSSはPV数、想定閲覧者数などをアクセス解析ツールにて把握することが可能です。
しかし今のところ決まった指標は無いようです。特にPV数はアクセス数ではなく、RSSリーダが情報更新のためにアクセスしている頻度になります。
RSSの場合PV数によってサーバ負荷などを把握するには有効ですが、視聴動向に結び付けることは適切ではないと言えます。

RSSを利用したマーケティング

RSSの場合、最終的にサイトへ誘導することが目的のニュースサイトなど特殊な例を除くと、必ずしもクリック数が全てとなることはありません。
商品やキャンペーン情報などを発信している企業サイトの場合、サイトに掲載されている新着情報の見出しをそのままRSSリーダで繰り返し読んでもらえるので、それだけでもマス媒体価値があると言えます。
ブラウザを介したマスマーケティングとは違う側面を持っており、ユーザのプライベートなエリアに広告を配信することが可能であるため、広告価値として捉えれば必ずしもサイトへ来訪させる必要は無いのです。

RSSのワンクリックの価値とは

RSSフィードに広告を入れるRSS広告を別とすれば、RSSのワンクリックの価値は非常に高いと言えます。
RSSはユーザが選択するものであり、RSSリーダに流れるのはユーザが関心を持っている分野のものであるはずですから、ワンクリックをしたという行為の意味は非常に高いといえます。
さらに現在主流のテキストベースの見出しであれば、ワンクリックの価値は更に高まると言えます。なぜならフラッシュなどのアニメーション効果を利用せずクリックをさせることは、テキストの文面の内容に興味を持ち、より詳しい内容を知りたくてクリックをし来訪したビジタとして、ロイヤリティが高まったことに繋がるからです。

日米のネット広告の差異とユーザの差異によるLPO対策にて、日本ではアニメーションでの誘導価値、フラッシュ広告媒体といったリッチコンテンツ媒体がメインであるというレポートをしました。
しかし、広告の媒体価値ではなく、顧客と企業とのロイヤリティを高めるという点において、米国の適切なメッセージを文字ベースで伝え、そこから誘導をするケース、
LPOに対しても、誘導後、キーワードに沿った内容を伝えることができているかがポイントになっている点が、顧客のロイヤリティに繋げる重要な要素であることからも、RSSにおいてテキストの文面からのクリック価値が非常に高い価値であるといえると思います。

RSSのアクセス解析は、単にクリック数、クリック価値、コンバージョン到達率などの指標だけで計測できるものではありません。
RSSはユーザ主体のメディアである点において、今までの企業主体のCRMマーケティング、プッシュ型広告とは本質的に異なり、コンテンツをキーとしてユーザとコミュニケーションを行うWeb 2.0時代のノンリニアマーケティングにおいては、ユーザのための利便性向上施策の一環として、RSSは高い価値があると言えると思います。

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