インターネット回線の敷設などインターネットのインフラ整備が困難な地域における末端の接続手段として生まれた規格であるWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)
無線通信によって高速インターネット接続を可能とし、「ワイマックス」とよばれる技術で、広域無線ブロードバンド、無線MAN(Metropolitan Area Network)とよばれることもあります。
モバイルWiMAXは、モバイル端末でのインターネット接続において、時速120キロ以下あれば安定した通信が可能である規格として開発されたものです。
モバイルWiMAXは、モバイル端末のデータ通信を高速化する手段として、携帯電話の第3世代(3G)が普及する以前から期待されていた技術でした。
日本では2005年から開始された実証実験を経て、2007年12月に2.5GHz帯周波数による無線通信の免許が初めて2社に与えられ、モバイルWiMAXを使った無線ブロードバンドサービスは2009年夏に開始が予定されているとのことです。
2008年から2009年にかけて、モバイルWiMAX対応通信チップを組み込んだモバイルガジェットや、通信カードなどの発表により、モバイルWiMAX関連のビジネスが盛り上がるかもしれません。
通信速度 | 日本でのサービス状況 | |
---|---|---|
TD-CDMA 第3世代携帯の1形式 |
5.2Mbps | 2005年に実証実験がおこなわれるが、商用サービス開始には至らず |
HSDPA (High Speed Downlink Packet Access) |
7.2Mbps 2007年12月時点 |
2006年サービス開始。 |
モバイルWiMAX (IEEE802.16e) |
40Mbps | 2007年12月通信事業者2社に免許交付。2009年夏サービス開始予定 |
Super3G (Long Term Evolution) |
100Mbps~ | 2010年度のサービス開始を目標として、現在NTTドコモなどが開発中 |
モバイルWiMAXの通信速度は下り最大40Mbpsと公表されていますが、これに対して開発が進められているSuper3Gと呼ばれる第3.9世代の携帯電話サービスは、下り100Mbps以上の通信が可能と公表されています。
NTTドコモは、2009年度中に開発を完了して、2010年度中にサービス開始をしたいという構想を発表しました。
仮に100Mbpsが実現するとなるとFTTH環境を持ち歩くようなもので、モバイルでのネット利用シーンが劇的に変化する可能性を秘めています。今後、モバイルコンテンツの拡充も引き金となり高速データ通信の覇権争いはますます激しくなりそうです。
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