テキストマイニング体感セミナーというのに行ってきた

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プラスアルファ・コンサルティングという会社の、
最新SaaSテキストマイニング体感セミナー
今こそ始めるテキストマイニング
「見える化エンジン」のご紹介
~顧客の声の活用の動向と課題~

というタイトルのセミナーに行ってきました。

野村総研のテキストマイニング「TRUE TELLER(トゥルーテラー)」を開発したメンバーが立ち上げた会社とのことです。

取締役である鈴村賢治氏は、「顧客の声分析・活用術」や「顧客の声マネジメント」などの書籍も執筆されたとのことで、コールセンターでの声の活用を元に、テキストマイニングを進めているとのことです。
イオンやアパレル系の企業では、小売業として顧客の声を販売商品に活かすという点において重要な指標となる点から、
昨今では口コミサイトなどCOIサイトにおいて、溜まった口コミ情報をバナーなどのWeb広告以外の商材として各小売業に対して販売をしていく形態を取っていくと言っていました。
POSデータや基幹の売り上げデータなどでは、数値やデータでしか見えてこないため、それら数値、データの原因や、なぜそのような結果となったかといった傾向を、顧客の声として把握することが難しいというのが現状であるが、
これらを把握するためには、数百万円から数千万円程度の投資が必要であるため、SaaS型での提供をすることにしたとのこと。

価格面では2万件で月額10万円~という値付けではありますが、上記数百万円~数千万円という額が、ソフトウェア、データベース、OS、H/Wを含めた額なのかどうかや、コンサルティングやノウハウなど含めたTCOについて触れられていないため、個人的には価格面での魅力をあまり感じなかった。
そもそも顧客の声を拾って、マーケティング分析をかけてROIに繋げる際に、元データが2万件程度であった場合、データそのものを数十万円で分析依頼をかけてしまう選択肢の方が、TCOとしては効果が高いような気がしたからだ。

とはいえ、この「見える化エンジン」はその名の通り、ワードクラウドなどを始めとする見た目で気付きを与えることに重点を置いている点では非常にわかりやすく、入り込みやすいと感じた。
日本語以外の言語についての精度や、絵文字、特殊文字の場合がどうなるのかなど気になったが、なんだか聞くのもおこがましいのでスルーしたが、
文脈解析エンジンによって、発言の背景、理由を抽出し、感情に結び付けることで、アバターの表情の変化を連動させインターフェースに盛り込んでいる点も、パッと見でイメージをつかめる印象を受けた。

デモンストレーションは、@コスメのデータを使用した内容で、
アイテム、メーカー、ブランド、商品名、年代、評価、コメント
が入力されたCSVを「見える化エンジン」にインポートしたものを元に行われた。
データ件数は3000件程度で、出力スピードはストレスを感じることは無い印象。
ただ、@コスメの規模では3000件程度は2~3日のデータでは?という点が気になった。
さらに、自サイト内のデータをCSVで出力、集計することもそれなりに負荷が高い作業になるだろうし、実際は自サイトと自サイト以外でどのような反応の差異があるのかを知りたい場合は、どのようなワークフローになるのかも気になった点。

Eモバイルによるデモのため、データの出力、再集計においては時間がかかる、というより止まってしまっていた?が、社内LANであれば問題ないとのフォローもあったものの、個人的には3000件程度の再集計でEモバイルの回線が圧迫されてしまうのでは、データ量によっては社内LANでもきついのでは無いかと感じた。

自サイト以外の情報についてのテキストマイニングも行っているとのことで、キットカット、価格コム、ビールのCMを事例として話を進めていたが、自サイト以外の集計の際に独自クローラーによるテキスト収集なのか、ヒューマンリソースでの収集なのかについては触れられず、文字コードへの依存なども不明のままだった。
技術的な話をしても実際来場者の反応は良くないのかもしれないので、仕方ない。

ちなみにXMLでの取り込みはできるとのことで、SaaS販売だけでなく、ASP型による導入も可能とのこと。ただしパッケージ売りは無いという。

おまけの話で、
TRUE TELLERと併用している企業もあり、その理由は、分析担当者と閲覧のみのスタッフのリテラシーを埋めるためだったという話や、
タイヤメーカーの「理想のタイヤ」というキャンペーンにおいて、Flashコンテンツでアンケートで取得したワードをコンテンツに展開(コンテンツ上からワードが降ってくる)プロモーションで、ユーザーとのコミュニケーションを可能にした話などがあった。
テキストマイニングと関連性が薄いのと、そもそも「見える化エンジン」で行う必要に疑問を感じてしまった。

先日友人から、ある老舗カメラメーカーの新製品のシャッターボタンの評判を分析したところ、「押し難い」、「音が不満」などの声が多かったため、それらを改善したモデルを出したところ、
「なぜ変えたんだ」という声が非常に増え、改めて分析を行ってみると、変えたことに不満をあらわにした声の主は数十年来のユーザーだったという話を聞いた。
データによる解析は非常に高速かつ的確であると言えるが、こういった人間性に近しい部分があるからこそ、面白く、またノウハウを持っていることで的確な施策に繋げることができると言える。

というわけで、TRUE TELLERに非常に興味が高まったというオチでした。

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