1995年が携帯成長のピーク??
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によると、携帯電話の対前年契約者増加率のピークは1995年だったという。
吹き出しでは米マイクロソフト社のWindows95が発売された時期をピークとして、その後一気に落ち込み、2005年度からは5~6%程度の水準で横ばいの状態が続いている。
これに反比例するように、加入契約者数は増加を続けているが、通信キャリアの「1人当たりの月間通信料収入」は、年々下がり続けているので、業界全体の収益ではむしろ低迷期に入っているという。
【出典・引用】
DIAMOND online「実は携帯電話のピークは1995年 数ばかりを追う携帯各社の"矛盾"」
http://diamond.jp/feature/mobile_dw/10001/
年々下がり続ける通信料収入
2000年以降は、大手通信キャリアで繰り返された割引プランにより、音声による通信料収入が激減する一方で、データ通信による通信料収入が伸びず、音声の減少を補うには至っていないという。 度重なる"値下げ合戦"の結果、自らの儲からない構造をつくり出してしまっているというが、個人的にはモバイル通信のブロードバンド化により、コンテンツビジネスやモバイルソリューション全体に分散されていっているのではないかと感じている。総務省の発表した平成20年度版 情報通信白書「通信利用動向調査」によると、
上記のような状況となっており、13~19歳の層と、50~79歳の層の携帯インターネット利用増加率は目覚ましいものがある。
既に音声通話のための携帯契約ではなく、モバイルソリューションの恩恵を受けるための携帯契約という形に変異していると言っても良いのではないだろうか。
そう考えると、携帯キャリア自体の収入の減少については、本来の姿に近づいているのではないかとも思う。
携帯電話産業とモバイルコンテンツ産業の市場規模
同記事によると、携帯電話産業の市場規模推移について、予測まで含めて上の図のように推察されている。
通信業界は"ムラ社会"となっているという。そのムラの内側にある、「第4の官製不況」という話題について、ある大手通信キャリアの幹部が匿名を条件に、
「現在の携帯電話業界を取り巻く不況の根本的な原因は、総務省がつくり出している。2006年に改正された建築基準法、金融商品取引法、貸金業法に続く、"第4の官製不況"という認識だ」
と語っている。
ムラが困っているのは、07年初頭に総務省が"消費者にわかりにくい携帯電話の不透明な販売慣行の是正"を打ち出したこと。これが原因となり、08年に入ってから端末が売れなくなったということを指しているというが、携帯電話産業の市場規模は拡大方向にあり、サービス分野の成長が見込まれての結果となっている。
このことは、総務省の平成20年度版情報通信白書による「コンテンツ市場の動向」からも、見てとれるように、個人的には端末の販売台数、契約数や、ブロードバンドの拡充といったインフラ、サービス基盤がほぼ整い、コンテンツ価値にマーケットが移行しているように思う。
携帯端末の発展そのものと、コンテンツ、サービス価値の向上の融合で、より大きな経済効果に繋がっていくことを期待をしたいと思う。
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