パソコンを使いこなすことができない団塊世代以上に使われていた"デジタル・デバイド"という層に、新たな"デジタル・デバイド"層が出現した。
その層とはM1、F1層の20代若年層。
携帯サイト作成のポイントでも盛り込んだが、この層は小学生や中学生時代に既に携帯電話に触れ、携帯電話でのメールや情報収集にも触れている世代になる。
パーソナルで利用する携帯というツールが、一番身近で接し、コミュニケーションツールとして、会話だけでなく、メールやWebにおいても携帯を利用するライフスタイルが定着していることが、新たなデジタル・デバイド層の出現理由だと思います。
この第二のデバイド層の出現を裏付けたのが、ネット利用動向の調査サービス会社ネットレイティングス。
彼らが昨年11月に公表した「データクロニクル2006・ファクトシート」を見ると、2000年4月から2006年3月までの6年間での20代の推移が凄まじい事になっている。
直近ではすでに50歳代の11.8%に並んでおり、それぞれの推移を見れば明らかに交差し50歳代が20歳代を抜くことは明らかだ。
いくら20歳代の人口が減少しているとはいえ、この数値はWebビジネスにおいて影響を与えるレポートとなっていると思う。
携帯のキーで文字を入力し、必要な情報をネットから引き出すといったM1、F1層のリテラシーと、携帯サイト向けのコンテンツやユーザビリティのリテラシー双方が向上したこと、各キャリアが発表した最新端末のワンセグやPCサイトビューアー搭載といった機能向上の影響もあると思う。
PCサイトビューアーにおいては、フラッシュへの対応やタブブラウズ機能、ワード、エクセル、PDFファイルダウンロードと、メモリ容量の増加といった複合的な要素も、新たなデジタル・デバイド層にとってはより携帯が使いやすくなり、携帯のみで事足りてしまう環境になっていっているのでしょう。
Webビジネスを考える側としては、単純に携帯ユーザ向けのコンテンツ施策というだけではなく、PCでは当たり前に捉えられている認識がPCイリテラシー(非識字)層には通じないという、新たなデジタル・デバイド層に対するコンセプトも考慮する必要があると考えられる。
MacのCMが増えたおかげで、日本でもアップルのブランドが定着したが、アップルはこういった市場を意識してか、"アップルコンピューター"から"アップル"へ社名を変更し、アイフォンなるアップルブランドのスマートフォンの発売をした。
携帯サイト作成のポイントと締めが被るが、ユーザ自体が変化していくことが明確であり、その詳細な変化を常に把握し対応できるか否かがモバイルビジネスの格差につながると改めて思う。
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