Web 2.0時代に入り、ユーザとのコミュニケーション手法のフラット化といった点で、リスティング広告などマスに向けたマーケティング手法の構築方法の普及と同様に、
顧客情報などをベースにしたOne To Oneでのメールでのダイレクトマーケティング手法といった、ユーザと企業が対等にコミュニケーションを構築できる手法も普及しています。
メールでのダイレクトマーケティング手法の普及は、よりプライベートに近いコミュニケーションツール"モバイル"の普及も大きなポイントだと言えるでしょう。
手法は様々ですが使い方によっては、ユーザ個人にアプローチするためにスパム行為になってしまう恐れがあります。
この点を含め、メール・マーケティングの基本をおさらいしたいと思います。
■メール・マーケティングのポイント
・既存顧客や見込み顧客の興味を惹く広告情報を入れたEメールを配信する
・従来のDM配布に比べ、高いROI(投資対効果)と個々の興味にあったピンポイントのマーケティングが可能
・継続的にユーザと企業とが良好な関係をキープすることが可能
・ユーザが積極的に配信希望をおこなうオプトイン方式による、プル型マーケティングを行うことが可能
■メール・マーケティングの特徴
ユーザのメールボックスに広告主から新製品やキャンペーンなど、興味がありそうな話題を、興味がありそうなユーザを対象に配信することで、ユーザから直接フィードバックを得ることができ、リソースコストとROIにおいて非常に魅力的なマーケティングツールとして普及した。
■メール・マーケティングの種類
オプトイン、オプトアウトという2種類の配信方法があります。オプトは選択するという意味になります。
・オプトインメール・マーケティング
オプトインはユーザが能動的に広告メールを受け取るケースを言います。サイトのコンバージョンポイントにて入力フォームの中に「今後弊社からのメールを配信希望」などのチェックボックスがあるケースになります。
このチェックボックスの選択はユーザの判断に任されており、チェックを入れれば情報がメールで配信されます。
・オプトアウトメール・マーケティング
オプトアウトは一方的に広告メールが送られてくるケースを言います。「このメールが必要の無い方はこちらまでご連絡ください」というような内容が付記されているケースになります。積極的に拒否をしなければ送られてくるメールがオプトアウトメールと呼ばれます。
最近はオプトイン、オプトアウトという形よりもユーザの立場だと、チェックした記憶があいまいで、メール拒否の記載が必ずあるため、どちらなのか良くわからないケースが増えていますが、基本的には上記のような考え方がベースにあります。
総務省の概念では承諾を得ていないユーザに送りつけるケースをスパム(迷惑)メールとしているため、メール・マーケティングは基本的にオプトインで行われている。
■メール・マーケティングの実情
送信している側は宣伝が読まれていると思っていても、広告メールとわかるようなものは件名だけ確認して削除ということは非常に多い。
より効果的なメール・マーケティングを行うために、質の高い内容、記載方法などのノウハウが未だに更新されている点では、まだまだメール・マーケティングは生きていると言えます。
■共用オプトインと専用オプトイン
メルマガに様々な広告主の宣伝が入っているケースは、配信リストを複数の企業が共用したり、配信会社のメールリストを共用し、メール配信会社に対してメール媒体のスペースを購入している方法になります。このケースは、共用オプトインもしくはリストオプトインと呼ばれています。
一方専用オプトインとは、「WBSBLOGの最新記事をメールで配信希望」を選択するようなケースになります。ユーザは対象ブランド、記事に興味、関心が深く、配信効果が非常に高い事がポイントになります。リストは配信主だけのものなので、長期的に継続することにより非常に有効なCRMの1つになります。
eCRMを含めSFA、ERP、DWHといった企業内情報のデータ化ソリューションの普及により、これらと連携可能なメール配信ツールも数多く出ていることは、専用オプトインがブランドオプトインと呼ばれるように、強力なマーケティングツールとして認知されていることにあるでしょう。
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