「モバイル マーケティング ソリューション ガイドライン」の「FLASH」が非常に良くまとまっている。
モバイル マーケティング ソリューション協議会(以下:MMSA)が先日公開した、
「モバイル マーケティング ソリューション ガイドライン」(以下:MMSG)の、第1章 オンアクセス編、
"④FLASH"
の項目が、非常に良くまとまっているので、紹介したいと思う。
なお、MMSGの最新版となるVer. 2.2は、2009/7/9時点で、MMSAのサイトからPDFダウンロードができない状況だが、問い合わせから配送をお願いすることができるとのことだ。
【出典・引用・関連】
モバイルマーケティングソリューション協議会(http://www.mmsa.jp/)
④FLASH
概 要
携帯電話向けFlashは、FlashLite1.0を搭載し、2003年5月にDocomo505iシリーズからサポートされました。以降NTTドコモの携帯端末ではFlashLiteをサポートするようになっています。 2004年2月頃より発売されたFOMA900iシリーズでは、それまで20KBだったファイル容量の制限が引き上げられ100KBになりました。 2005年1月頃より発売されたFOMA901iシリーズ(FOMA700i含む)のFlashLite1.1では、SMF(Standard Midi File)形式のサウンドも使用可能になるなどのアップグレードがほどこされました。Flashの搭載により、従来のiモード対応HTMLで表現されていたiモード対応ページの構成の自由度が高まり、画像データや音声データなどを使用して表現力の高いインタラクティブな表現が可能となりました。 2007年11月頃の新機種(FOMA905iシリーズ及び705iシリーズの一部)より、FlashLite3.0が搭載されました。 au及びSoftBankでは、2004年12月に発売された一部の機種より随時FlashLite1.1の搭載をしており、2006年10月以降のほとんどの新機種はFlashLite2.0が搭載されるようになっています。 また、SoftBankについてのみ、FlashLite2.0搭載機種より容量が100KBから150KBまで引き上げられています。FlashLite各バージョンの概要
- FlashLite1.0
⇒機能:キー操作受付(インタラクティブ再生)
 - FlashLite1.1
⇒機能:時刻・電波状況・電源状態・電池状態・ボリューム状態等との連動、loadMovieやloadVariablesといった外部データへのアクセス用スクリプトのサポート、バイブレーション機能、phone to、mail toなど
 - FlashLite2.0
⇒機能:アプリケーション固有の関連情報をローカルに保存および取得できる機能をサポート、動画や音声などマルチメディアデータや、XMLなどをダウンロードして読み込める。
 - FlashLite3.0
⇒機能:FLV再生、XML Socketに対応しています。
fscommand2のコマンド追加(バックライト消灯時間のコントロール、フォーカス色の変更)
Flash自体の機能の例
- アニメーションGIFよりもなめらかなアニメーションを作成することができます。
- HTMLページの代わりにFlashページを構成することも可能です。
- HTMLページにアニメーションバナーとして挿入することができます。
- FlashからFlashへの遷移、FlashからHTMLページへの遷移、Flashからメーラやダイヤラの起動ができます。
- ユーザのキー操作と連動させた動きのあるページ構成が可能となります。
- ユーザのキーの操作と連動させたサウンド付きのページを作成することができます
- 動きのある待受画面、簡単なゲーム、きせかえツールなどが作成できます。
- 時間や電波状況、電池残量により、イメージを差し替えることができます。
携帯FLASHの画面例
再生方法
Flashコンテンツをブラウザ上で再生する再生方法として、「インライン」と「インタラクティブ」という2通りの方法があります。- インライン再生
「インライン再生」はHTMLテキスト内にFlashコンテンツを表示することをいい、インライン再生時にはキー操作は受け付けません。アニメーションはループ作動の有無を選択できます。Flashからのリンクを<a>タグで記述するため、遷移先を動的に切り替えることはできません。
- インタラクティブ再生
「インタラクティブ再生」はリンク機能もできるため、HTMLの代わりに使用することができます。PCでいうところの「オールフラッシュ」サイトのことを指します。動画とテキストを同時に扱えるため、個性的な表現が可能。アニメーションはループ作動の有無を選択できます。また、簡易的なゲームを制作することもできます。
制作上の注意点
- FlashLite1.0の場合
- Flashの実行形式がswfという独立したバイナリファイルのため、ブラウザで表示させた場合セッションを含む各種パラメータの引き継ぎやCookie(そもそもDocomoが対応していない)を扱うことができません。
- 画像サイズが固定となるため機種に合わせたサイズ調整ができません。
- 505・506シリーズのページ表示の最大容量は20Kです。900シリーズは100Kになっています。HTMLのテキスト等を含めて制限容量以内でおさめる必要があります。
- 端末依存があるため、実機確認は必須となります。
- HTMLページと同様の扱いのため、例えば左キーを押すと前のページに戻ってしまいます。
- 容量制限があるため使用するフォントはデバイスフォントで統一した方が良いでしょう。ただし、16ポイント以下のフォントが使用できないという制限があります。また、小さめの文字は画像で対応するとよい場合もあります。
- 待受画像にも利用できますが、端末ごとにその再現は異なり、D505iなどアニメーションしている間に時計表示がされない現象がある端末もあります。
- 505・506の場合、基準値としてインラインは220x160サイズで制作。インタラクティブは240x240で制作することを推奨します。
- 制作したFlash素材は「fla」ファイルとなります。「fla」ファイルはActionScriptのソースや画像素材がそのまま埋め込まれているため、納品は、実行ファイルの「swf」ファイルとすることを推奨します。
- Flash Lite 1.1以上の場合
- 901以降、700シリーズ以降で対応しています。
1.1以降からデバイスフォントで12ポイントが使える端末が増えたので、12ポイントでデザインされることを推奨します。- 901以上の場合、基準値としてインラインは220x160サイズで制作。インタラクティブは240x240で制作することを推奨します。
- 制作したFlash素材は「fla」ファイルとなります。「fla」ファイルはActionScriptのソースや画像素材がそのまま埋め込まれているため、納品は、実行ファイルの「swf」ファイルとすることを推奨します。
開発環境について
- Flash Lite 1.0/1.1のコンテンツを制作するには、ソフトウェアはFlash MX以降が必要で、書き出しは、Flash4で行います。よって、Flash4の機能までしか使うことができません。
- Flash Lite 2.0のコンテンツを制作するには、ソフトウェアはFlash 8以降が必要です。
- Flash Lite 3.0のコンテンツを制作するには、ソフトウェアはFlash CS3以降が必要です。
ユーザへの配慮
- Flash再生時前にファイル容量とパケット代金を明記する必要があります。
- 非対応ユーザのためにHTMLページとの同時運用を推奨します。
au Flash Lite
概況
2004年7月にはauでもFlash Lite対応機種が発表されました。auが対応しているFlash Liteのバージョンは1.1で、1.0より機能強化が施されています。 代表的なものはloadMovieやloadVariablesといった外部データへのアクセス用スクリプトのサポート、携帯端末の機能へのアクセス(バイブレーション制御やバッテリーレベル取得など)サポートなどがあります。 W43シリーズよりFlash Lite2.0に対応。
制作上の注意点
auのFlash Lite1.1対応端末で再生できるFlash Liteコンテンツのファイルサイズは1X端末でのWEB利用を除き100KBまでです。WEB上でFlashファイルをインライン及びインタラクティブ再生させる場合、WIN端末では最大100KBまで、1X端末では最大48KBまでとなります。ただし、データ取得時間を考慮して、ファイルサイズを30KB以下に収めることをお奨めします。なお、Flash Lite1.1ではloadMovieとloadVariablesを利用することができますが、これらを使用する場合もこの制限は適用されるため、loadMovieとloadVariablesで呼び出す1ファイルの最大サイズはWINが100KB、1Xが48KBになり、ロードする元のFlashファイルとロードされるFlashファイルやテキストファイルの合計が100KB以下になる必要があります。出典:KDDI
SoftBank Flash Lite
概況
2004年12月に発売した一部機種より、Flash Liteに対応しました。当初のバージョンは1.1でしたが、2006年10月以降発売の機種より、2.0が搭載されました。 DoCoMoやauと比べて特徴的なのは、十字キーの利用が有効であること(ブラウザパックはソフトキーかクリアキーで行うため)と、バージョン2.0より最大容量が150KBまで引き上げられていることです。 その他の機能については、他キャリアとほぼ同等です。
制作上の注意点
Softbankの一部端末でデバイスフォントを使用した場合、文字に白ふちがかかる端末があります。
マルチキャリア対応 Flash Lite
キャリア毎に、使える機能が若干異なるFlash Liteですが、開発コストを抑える為に、マルチキャリア対応のFlash Liteを制作しなければならないことがあります。 しかしFlash Liteはアプリとは違い、キャリア間の障壁が低く、比較的マルチキャリアへの対応がしやすくなっています。 現在は、マルチキャリア対応のFlash Liteを制作する際はバージョン1.1を使用するのが対応端末を広く設定できるため一般的です。 ただし、これからはDoCoMo 905iシリーズの普及と共に、バージョン2.0での開発も行われていくと思われます。
測定におけるポイント
来訪者の端末が対応しているFlashのバージョンを把握することが重要となります。 端末情報から、対応Flashバージョン及び、容量を把握することが可能なツールもあります。 Flashの解析においても、任意のパラメータをポストさせる仕組みを組み込むことで、Flash内の行動を解析することが可能なツールも存在します。 ただし、セキュリティ上の観点から、外部ネットワークへ接続、データ蓄積されるタイプのツールには注意が必要です。主な効果測定項目
- 端末機能情報
- セッション数
入口ページに流入した数を判定
- ユニーク数
同一来訪者(来訪端末)を判定
- 入口ページ
パラメータ付きの流入ページにて、空メールやQRを含む外部広告からの流入を判定
- イベント
インプレッション(閲覧)、流入開始から終了まで
- クリック数
- クリック率(クリックスルーレート)
- 新規訪問者数
- 再訪問者数
- 直帰数
- 直帰率
- 1セッション当たりのページビュー数
- コンバージョン数
- コンバージョン率
- 行動経路解析
【出典・引用】
モバイル マーケティング ソリューションガイドライン Ver.2.2|モバイル マーケティング ソリューション協議会 発行
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