「モバイル マーケティング ソリューション ガイドライン」の「二次元コード」が非常に良くまとまっている。
モバイル マーケティング ソリューション協議会(以下:MMSA)が先日公開した、
「モバイル マーケティング ソリューション ガイドライン」(以下:MMSG)の、第1章 プレアクセス編、
"②二次元コード"
いわゆるQRコードの項目が、非常に良くまとまっているので、紹介したいと思う。
なお、MMSGの最新版となるVer. 2.2は、2009/7/9時点で、MMSAのサイトからPDFダウンロードができない状況だが、問い合わせから配送をお願いすることができるとのことだ。
【出典・引用・関連】
モバイルマーケティングソリューション協議会(http://www.mmsa.jp/)
②二次元コード
概 況
携帯電話キャリアが積極的に端末対応を行い、ユーザの入力負担を軽減するために、主流となりつつあるアクセス補助手段です。二次元コードは情報量が多いため、URLやメールアドレスが記載でき、暗号化することも可能です。 現在販売されている殆どの携帯電話端末で、JIS規格にもなったQRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標)に対応しています。仕様が公開されているため、利用も容易であり、汎用性が高いため利用が進んでいます。定 義
「二次元コード」とはURLやメールアドレスなどの情報を、縦と横の二次元で描写されたコード。 携帯電話のカメラ機能を利用し、コードを画像として読み込み、携帯電話の機能を補助する情報を変換します。
主な機能と種類
仕様はJIS規格(JIS-X-0510)によって制定されていますが、利用できる機能は携帯電話端末により異なります。主に可能な機能は以下の通りです。Phone To、Mail To、Web Toなど/Bookmark登録/電話帳登録/文字表示/メロディ・画像の再生/保存/文字をコピー、ペースト/メール連携/アプリ連携 など
3キャリアの携帯電話に対応していますが、携帯の固有機能や携帯電話への指示方法などが異なるため、一部利用できない機種や機能があります。また、QRコードを生成するアプリケーション・ソフトウェアによっては1キャリアしか対応できないものや、一つで3キャリア対応できるものなど、様々な種類がありますので、最適な機種を選択し、最新の対応機器一覧を参照して、提案する必要があります。
また、2次元コード化する元情報として格納する内容に応じて、その情報量やセキュア性(認証レベル)、対応端末が異なります。実際の利用シーンや目的に応じた周辺のアプリケーションの作りこみが必要となります。
- コード周辺のイラストの配置について
概要QRコードには、最低でも周辺に4セル相当のマージン(余白)が必要です。マージンにかからないようにイラストなどの画像を配置してください。
 
注意点マージンにイラストがかぶさると正しい読み取りができない場合があります。- コード内のイラストの配置について
概要QRコード内やQRコードにかかるようにイラストなどの画像を配置する場合は下記の注意が必要です。
 
注意点QRコードはエラー補正をしておりますが、開発時に想定された利用方法と異なるため、ご利用は推奨いたしません。
また、万が一利用される場合は、読み取り検証を十分に行う必要があります。
さらに、特許がかかわる場合もありますので、知的財産権に関しても十分な調査をする必要があります。
サービスイメージ
カメラで読み取り操作をするだけで、様々な活用が可能です。(下記◇の項目にて解説) またプレアクセスを目的とした利用シーン以外にも、2次元コードを携帯端末上に表示させ、専用リーダーで読み取ることにより認証行為を行って、リアルな場所(お店、イベント会場等)での入場管理や来店促進における効果測定などが可能となります。(Netやフリーペーパー等の告知媒体から新規顧客のパーミッションを獲得し、発行されたクーポンや会員証等をお店や会場等で読み取り、認証することでプロモーション施策の効果測定を行う等)
Phone To、Mail To、Web Toなどについて
ユーザが自分で打ち込む空メールアドレスを携帯電話のカメラ機能で読み込むだけで、自動的に飛ばすことができます。アドレスの収集やサイトの案内などに効果的です。入力が煩雑な携帯電話のURLも同様です。POPツールに印刷したり、広告に記載する事で、キャンペーンサイトなどへの誘引を高める事ができます。
アプリ連携について
この機能を使うと、二次元コードから予め携帯電話に登録されたアプリを起動させることができます。 3キャリアそれぞれに利用できる機能が違いますので、注意が必要です。 auでは、二次元コードに登録されている住所を元にEZナビウォーク上で地図を表示することが可能です。
EZナビウォーク起動の注意事項
- EZナビウォーク連携機能を正常に動作させるためには、住所情報は都道府県から記述する必要があります。
- 入力された文字列中にスペース (半角、全角) が含まれる場合、住所情報が正しく認識されない場合があります。
- 住所の先頭に郵便番号 (〒) を記入した場合、EZナビウォーク連携機能が正常に動作しない場合があります。
- 番地以降の住所に漢数字は利用できません (アルファベット及びアラビア数字、ハイフンをご利用ください)。
NTTドコモでは二次元コードに登録されている「アプリ名」と「パラメータ」を元にアプリを起動することが可能です。
例えば、クジ引きのアプリを予め携帯電話に登録させ、クジ引きの当選番号が埋め込まれた二次元コードをカメラで読み込ませるインスタントウィンなどの利用方法があります。
iアプリ連携機能の注意事項
- 本連携により起動されるiアプリはあらかじめダウンロードされている必要があります。
- 本連携機能は505iS/900iシリーズ以降で利用可能です。
SoftBankは現状ではアプリ連携機能には対応しておりません。
実施時の注意事項
実施時には、クライアントへの注意喚起や免責と、ユーザへの配慮を十分に検討し、実施する必要があります。
クライアント向け
- 一部機種には対応していない事をあらかじめ説明する。
- 二次元コードに読取期限がある場合、期間前後の利用者対応の確認をしましょう。
- 販売促進ツールに印刷して利用する場合は、読み取れる状況なのかを検討しましょう。
- 二次元コードを利用できない端末があるので、フォロー方法を検討しておきましょう。
- イベントなどで利用する場合にFAQを用意しておきましょう。
- 液晶表面に保護シールを貼っている場合、うまく専用リーダーで読み取ることができないケースがあります。その場合、再操作を喚起しましょう。
ユーザ向け配慮
- QRコード読取時はバックライトを点灯させていない場合、照度の関係からQRコード読取処理ができません。また、QRコード全体が画面に表示されていない場合も同様に正しく読取できません。
- 通信料は使用する携帯電話側に費用が発生することを説明しましょう。
- 一部機種には対応していない事をあらかじめ説明しましょう。
- 利用できない機種であった場合の、対応方法を説明しましょう。
- ユーザ側で特殊な設定をしていると、通常の動作をしない場合があることを説明しましょう。
- 携帯に危害を加えるようなことはないことを説明しましょう。
- サイトURLを記載しない場合、問い合わせが来る可能性があります。
- PCサイトにてQRを表示させる場合の注意点
⇒QRコードの読み取り精度はユーザが利用しているモニター環境に依存するため、直接サイトにアクセスできるようにURLも記載しましょう。
⇒紙面に記載するQRコードのガイドラインにほぼ準拠いたしますが、ユーザのモニター状況に依存しますが、PCもモニターのDPI値を参考に大きさを決めることをお勧めいたします。
測定におけるポイント
携帯で入力し辛いURLへの誘導方法などに用いられる。誘導対象には二次元コードの読み取り機能が必須となるため、誘導対象のマーケット調査が必要となる。 二次元コードにパラメータを付けることで、誘導サイトにて二次元コードからの流入を解析することができる。 パラメータには、二次元コード掲載媒体などの属性情報を記載することで、より細かな解析を行うことが可能となる。 解析対象サイトにおいて、パラメータを引きまわす仕組みを準備しておくことで、コンバージョン計測も可能となる。 携帯電話では、十字キーで前ページへ戻るケースや、途中ページをお気に入りに登録するケース、誘導後に移動し、移動後に再度アクセスするケースがあるため、誘導後の離脱や、コンバージョンページと、その直前ページを往復するケースなどを把握するため、誘導後の経路の分析、コンバージョンページのみの解析というパターンで分析を行うことが推奨される。主な効果測定項目
- 端末機能情報 セッション数
- ユニーク数
同一来訪者(来訪端末)を判定
- 入口ページ
パラメータ付きの流入ページにて、空メールやQRを含む外部広告からの流入を判定
- イベント
インプレッション(閲覧)、流入開始から終了まで
- クリック数(クリックスルー)
- クリック率(クリックスルーレート)
- 新規訪問者数
- 再訪問者数
- 直帰数
- 直帰率
- 1セッション当たりのページビュー数
- コンバージョン数
- コンバージョン率
- 行動経路解析
入口ページに流入した数を判定
【出典・引用】
モバイル マーケティング ソリューションガイドライン Ver.2.2|モバイル マーケティング ソリューション協議会 発行
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